TD124(20,000番台) フル・レストア済 極上品

 +スイスSchopper社製TB12キャビネット
  (アームレス)

TD124の中でも、20,000番代のモデルは、一種際立った音質のキャラクターを有しています。
ただ、現在の市場では、コンデション良好な20,000番代を1台探し出すのは困難でしょう。
ですから、この年代に製作された優れたモデルの本当の実力を知る人も少ないと思います。
初期型の重厚で粘り強い低域の重厚さを残して、粘り強さが渋みに替わっている特長があります。
中期以降に製造された30000番代よりあとのモデルは、バランスがとれた調和を基調にした中高域を再生するのに対し、この20000番台の中高域は空間に粒立ち良く定着させていく感があり、明快な再生を実現しています。 一見楷書体の基音重視と思われる音ですが、それが内声部の表現が自在であり、やや肉厚でありながらさわやかな音の切れ込みがリズムを際立たせて、風合いの良い音に仕上がりました。
低音域に渋く重い音、自在感溢れる中高域が、このモデルの持ち味ですが、音の一粒一粒に軽さを持たせてありますので、聴き疲れせず、LP一枚聴く時間が短く思われ、知らずに数枚のレコード聴いてしまうことになるでしょう。
本機はモータの出来が良いのと、各部位の部品にヤレた様子がほとんど見当たらなかったため、レストアされていない30,000番台にしばしば聴かれるようなふやけたり、金臭さが聴こえません。 したがって管球式アンプに限定せず、トランジスタアンプでも問題なく接続できるはずです。 品格と音のリニアティという点ではエンポリウムに一日の長を見ますが、それでも立派な音を出してくれるのはフォノモータ本来の性格の良さによるものでしょう。
本機はアームとカートリッヂの組み合わせにより再生音は結構変化します。 この時代のTD124は固有力よりもカートリッヂ・アンプリファイアに素直に従う性格を持ち合わせてはいますが、使い手のセンスでより良い再生をもたらすプレイヤでもあります。 試しにTANNOYのステレオカートリッヂを使用してみましたが、音色の濃さが印象的で麗しい再生に驚きました。 再生音そのものは倍音が楽に出るタイプで、音をむき出しにせず、意味のある音を出してくれたりもします。 プログラムソースの適応性はかなり広く、ポピュラー音楽のなかでも再生が難しいボッサノーヴァも気持ちよくこなしてくれます。
クラシック音楽の再生では音場の創り方に独特のものがあります。 遠すぎず、近すぎず、ちょうどよい位置にとどまってくれます。 それが音楽の安定をもたらしているようにも思います。 ジャズの再生では、強引な再生はしないタイプで、自然に音が立ってゆくのが聴こえています。 この音立ちの良さがジャズ再生ならではと言われる混濁感がただのノイズではなく、音楽の大切な要素であると感じさせてくれます。
試聴はSME3009S2初期型とSHUREM44-7、アンプリファイアはGOODSELL MA20、スピーカはWharfedale SFB-3 を使用しました。
以上レストア担当竹内記

今回のモデルも、ビス一本までオリジナルもしくはスイス・ショッパー製の部品を使用して、半年ほどかけてフル・レストアした極上品です。 モーターノイズ・ゴロ・振動などはもちろん初期性能さえ超えており、通常販売されているTD124とは別次元の性能となっています。


TD124(20,000番台)フル・レストア済 極上品
+TB12キャビネット (アームレス)

価格 380,000円 (消費税別 送料別)



5年間保証書 メンテナンス・マニュアル(グレイ制作) 専用オイル付

上記TD124に最適なアームボード各種、SME3009S2初期型トーンアームの状態の良い個体を在庫しています。
トーンアームご希望の方にはグレイで慎重に取り付け作業と試聴テストを実施した後にお送りします。


販売中 販売済


電話番号   0479−25−1140
メールアドレス
 greythorens@kind.ocn.ne.jp



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