半円ドーナツ形のアルニコマグネットでやや厚めの長方形のプレートとボルトネジによりシャシーに取り付けられたもので磁力によりステッププーリーに抵抗を与え回転の制動をはかります。 
このステッププーリーとマグネットのギャップの調整は1.5mmから3mmの間で、モータートルクが不足している場合は
ステッププーリーから離さなければ定速に達しない場合もあり、この場合は回転速度の固定というマグネット本来の働きが出来ていない事になります。 このギャップの調整はこのほかに再生音のダンピングコントロールが可能である事、ギャップを最小にとると負荷変動に対しては定速を保持する力は最大となりますが、限界をこえた負荷変動に対しては定速までの復帰時間はやや遅くなります。再生音もしまりすぎのびのびとした音がおさえられます。 最大にすると定速に対する保持力はゆるみ、負荷変動の復帰はストロボがゆれながら定速になります。 再生音もややダンピング感がおちます。
最適な位置に調整すると定速度に対する安定性と共に負荷変動に対してもシビアに反応しすばやく定速に達し保持します。再生音もバランスのとれたものです。 これらの調整はレストア終了時のヒアリングにおいての調整で決定されなければなりません。 まれにこのアルニコマグネットの減磁したものがありますが、これはしかたありません。 パーツ取りしたものを代替品として交換するしかありません。 ここに問題があるとバリアブルコントロールはまったく意味をなさなくなってしまいます。



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ステッププーリー制動マグネット